刑事事件 [事例9]

電車で向かいに座っていた女性をビデオカメラで盗撮→不起訴処分

30代男性
罪名結果
迷惑行為防止条例違反 不起訴

背景

その日、Aさんは、仕事の都合である電車を利用していました。車内に座っていると、前に大学生風の若い女性が座っていたため、思わず持っていたビデオカメラで女性を盗撮してしまいました。

Aさんは、被害者の女性に盗撮に気が付かれ、停車駅で下車を求められました。そして、駅員が呼んだ警察官に連れられ、警察署で取り調べを受け、その日は自宅へ帰りました。

警察からは「後日呼び出しがある」と聞いていたため、今後のことに不安を感じたAさんは、弊所に相談に来られました。

対応

受任後、すぐに警察に連絡を取り、Aさんが示談を希望しているので被害者の連絡先を教えてもらえないかを確認しました。
後日、被害者の連絡先を警察から教えてもらうことができたので、日程などの調整を行い、示談交渉を行いました。

被害者の方は、加害者であるAさんの現状や動機、反省状況などを気にしていたため、本人の反省や謝罪の気持ちが伝わるように説明を行いました。

結果

結果的として、無事示談が成立しました。その後、担当の検察官に示談成立の報告と、不起訴処分を求める意見書などを提出し、最終的に不起訴処分となりました。

示談交渉の際には、加害者本人が被害者に対して直接謝罪をするということは基本的にはありませんので、顔が見えない相手にいかにして謝罪や反省の気持ちを伝えることができるかが重要になります。そのために、示談金の金額はもちろんのこと、本人の謝罪文や誓約書、場合によってはご家族の謝罪文などが必要になってくるケースもあります。

また、同種の犯罪を繰り返してしまっているような場合には、病院へ通院し、再発防止に努めていることなどを被害者に伝えるといった方法もあります。

どのような形が被害者の納得につながるかは被害者次第です。状況に応じて柔軟に対応していくことが、被害者の納得につながり、示談成立に結び付くと思います。

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