刑事事件

痴漢事件で警察に呼ばれた!在宅事件の場合の注意点

痴漢事件で警察に呼ばれた!在宅事件の場合の注意点や示談交渉

痴漢事件の場合、被害者の通報等により事件が発覚し、警察から事情を聴かれるという流れが非常に多いです。

その際、犯行を認めており、逃亡や証拠隠滅のおそれがないと判断された場合には、現行犯逮捕されず、身体拘束のなされない「在宅事件」として捜査されることになります。

この場合、その日のうちに自宅へ帰り、仕事や学校などもいつも通り行くことができるので、安心しがちではあります。
しかし、そのまま放置しておくと罰金となり、前科がついてしまう恐れがあります。

そこで、今回は、在宅事件の注意点や、不起訴にするために重要となる示談交渉について、詳しく解説します。

1.「在宅事件」について

被疑者が逮捕(身体拘束)されていない在宅事件の場合には、警察から呼び出しの連絡があり、警察署にて取り調べを受けることになります。
その後、事件が検察庁に送致され、検察官が被疑者、被害者等の取り調べを行うなどします。

在宅事件の場合、日常生活を送ることが可能ですが、「逃亡」や「罪証隠滅」のおそれがないことが前提となっているため、被害者に直接会いに行こうとする、警察の呼び出しに応じない、音信不通になる、などをしてしまうと、身柄を取られてしまう可能性がありますので、ご注意ください。

在宅事件の場合には、時間制限がないため、最終処分が決まり、事件が終結するまで長期間に及ぶこともあります。

その間、再度罪を犯さないことはもちろんのこと、警察などに疑われるような行動を慎むことも大切です。

2.在宅事件でも不起訴を目指す理由

事件を送致された検察の捜査が終了すると、最終的な処分を検察官が決めることになります。

処分の内容としては、示談成立など、被疑者に有利な事情があれば不起訴になる可能性もありますが、そうでなければ起訴されて裁判になる可能性が高いでしょう。

痴漢行為が都道府県ごとの「迷惑防止条例違反」に該当する場合には、初犯の場合には、起訴されたとしても略式手続で罰金になることがほとんどです。
一方、刑法の「強制わいせつ罪」に該当する容態の場合には、罰金刑が定められておらず、起訴されると正式裁判となります。

略式手続でも正式裁判でも、無罪を争わない限りは有罪となり、前科がつくことになります。
前科がついてしまうと、会社にいることができなくなる・就職の時に問題となるなど、将来的に様々な不利益が予想されますので、前科を避ける=不起訴を目指すことが大切です。

そして、不起訴を目指すうえでは、被害者との示談を成立させることが最重要になります。

3.被害者との示談について

刑事事件における示談では、被疑者が被害者に対して謝罪し、一定額の示談金を支払うことで、被害者から事件につき許してもらうことを目的としています。
つまり、被疑者の刑事処分を求めないよう、被害者と交渉するのです。

示談が成立すれば、処分を決める検察官においても、「被害者が許しているのだからこれ以上処罰する必要はない」と判断し、不起訴など寛大な処分を下す可能性が高まるため、示談の成否が結果を大きく左右するといえます。

なお、示談の前提として、罪を認めていることが必要になるため、もし、痴漢行為自体を争うのであれば、示談交渉をすることはできません。

(1) 示談交渉のポイント

交渉の際には、被害者が、被疑者側の謝罪・反省の気持ちを受け入れて示談金を受け取ってもらえるかどうかが大変重要なポイントになります。

一般的に、条例違反の痴漢行為や強制わいせつなどの性犯罪の場合には、被害者が精神的にダメージを受けていることが多く、交渉が難航することが予想されます。

また、被害者が未成年者の場合には、交渉の相手方は被害者の両親となるため、その際には被害感情が強く、更に交渉が複雑化することも多々あります。

そのような場合に示談を成立させるためには、示談金、それ以外の条件面などでいかに被害者側に誠意を見せることができるか、納得してもらえるかがポイントになります。

示談交渉においては、被害感情を和らげつつ、適切な金額・条件での示談成立を目指すために、専門的な交渉技術や経験が必要とされますので、刑事弁護経験豊富な弁護士に依頼することをお勧めします。

【被疑者自身が示談交渉できない理由】
被害者の連絡先を知っている場合、弁護士費用の節約のためにも自分で示談交渉をしようと考える方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、先述の通り、性犯罪の被害者は大きな精神的ダメージを受けているため、当事者同士の直接のやり取りは避けるべきでしょう。被害感情が増大し、示談の成立が更に難しくなる可能性があります。
また、連絡先を知らない場合、検察官は被疑者に被害者の連絡先を教えることはありません。検察官は、被疑者の代理人弁護士にのみ(被害者の許可を得た上で)被害者の連絡先を提示してくれるのです。

(2) 示談金の相場

「実際に示談金がいくらになるのか」、「いくら用意する必要があるのか」など、示談金の相場につき疑問を抱いている方は多いと思います。

しかし、示談も相手が存在する交渉事ですので、被害者の気持ち次第、ということにならざるをえません。

もっとも、交渉を開始するにあたり、示談金の目安がなければお金を用意することができませんので、ご相談時に、事案の内容などを詳しくお聞きしたうえで、弁護士の経験からある程度の目安をお伝えすることは可能です。

4.痴漢で在宅事件になった方はお早めに泉総合法律事務所へ

検察官の起訴・不起訴の判断において、示談成立は重要な意味を持ちます。

痴漢などの性犯罪を犯してしまい、示談により不起訴にすることをご希望の方は、まずは示談交渉の経験豊富な泉総合法律事務所にご相談ください。

在宅事件の場合でも安心せず、お早めに弁護士に相談することがオススメです。

無料相談受付中! Tel: 0120-201-820 平日9:30~21:00/土日祝9:30~18:30
0120-201-820
平日9:30~21:00/土日祝9:30~18:30
メールでお問い合わせ