債務整理

催告書・督促状を無視するとどうなる?|「給与差押え」の恐怖

催告書・督促状を無視するとどうなる?|「給与差押え」の恐怖

誰しもマイカー・パソコン等の比較的大きな買い物をする場合や、急にまとまったお金が必要になる場合など、消費者金融会社やクレジット会社からお金を借りる事は日常的にあることです。

そして、残念ながら、その後の様々な事情から、借入金の返済困難に陥り、催告書や督促状を受領したという方も少なからずいらっしゃることでしょう。

そのような場合、経済状況が回復して以後の支払いが可能となればよいのですが、弁済額を滞納し、催告状や督促状が送達されはじめ、以後、支払いの目処がたたず放置しているという方も多いのではないでしょうか。

そのような場合、債権者や借り入れの内容にもよりますが、以後、裁判所より支払督促や訴状が届き、判決が出る等して債務名義を取られ、給料やその他の財産に対し差押え等の強制執行をされることも少なくありません。

そうなると、支払われるべき給与の額は減少しますし、勤務先に、借り入れ及び返済困難の事実がばれてしまい大幅に信用を失墜し、ひいては、現勤務先に就業しづらくなるという最悪の状態も十分にありうることでしょう。

それでは、そうならないためにはどうすればよいのでしょうか?

1.差押えとは

民事上の差押えとは、簡単に言いますと、債権者が裁判所等の手続きを利用することにより、債務者の財産から強制的に債権回収を図ることです。

差押えの種類には、債権の差押え、動産の差押え、不動産の差押えの3種類があります。

2.差押えはどういう場合に可能になるの?

差押えとはいっても、債権者にとって簡単に行える手続きではありません。

債権者が差押えを行うためには、あらかじめ債務名義を取得しておかなければなりません。

債務名義とは、強制執行手続きである差押えを実現するために、請求権の存在、範囲、債権者、債務者を記した公の文書のことです。

たとえば、確定判決、仮執行宣言付判決、仮執行宣言付支払督促、執行承諾文言付公正証書などがこれにあたります。

以下では、クレジット会社や金融会社がよく行う給与の差押えにスポットをあてて説明して参ります。

3.給与差押えに至るまでの典型的なパターン

(1) 催告書や督促状の送付

給与差押えに至るまでのパターンは、段階的です。

まず、債権者は、分割払金の弁済の遅れた債務者に対し、催告書や督促状を送付します。

(2) 支払督促や訴えの提起

それでも、支払いがなされない場合、債権者は、支払督促や訴えの提起を行います。

①支払督促

支払督促とは、簡易裁判所の書記官が主宰する手続きです。

債権者が支払督促の申立てを行い、裁判所書記官が支払督促を債務者に発した場合には、債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申し立てを行わない場合には、債権者は仮執行宣言付支払督促の申立てを行います。

その後、裁判所書記官により、仮執行宣言の付された支払督促が発布され、債務者がそれを受け取ってから2週間以内に異議の申し立てを行わなければ、この仮執行宣言付支払督促は、債務名義になります。

②訴えの提起とは

訴えの提起の場合は、通常、債権者が訴状を裁判所に提起すると、審理が開始されます。

特に争いがなければ、数回程度で結審となり、判決が出るのが通常です。

③債務名義

以上のような手続きを経て、支払督促であれば仮執行宣言付支払督促、訴えの提起であれば確定判決、仮執行宣言付判決等が取得され、これが債務名義になります。

(3) 給与差押え

債権者は債務名義をとった後、定期収入の期待できる債務者の給与債権に対し、上記で取得した判決等の債務名義を基に、債権差押命令の申立てを行うのが通常です。

そして、上記申立てが裁判所により受理されると、裁判所は、債務者と第三債務者である勤務先に「債権差押命令正本」を送付します。

この後は、債権者より、勤務先に連絡がなされ、給与の中から一定額の債権回収が行われることになります。

以上からわかるように、給与の差押えは、勤務先に連絡が行きますので、給与から一定額を徴収されるだけでなく、返済困難になっている事実が勤務先にばれてしまいます。

(4) 税金や社会保険料等の差押え

税金や社会保険料の滞納がある場合は、上記のような金融会社等からの差押えと異なり、債務名義を取得されることなく、督促状や催告書が数回送られた後、最終通告として、差押予告書等が送付され、いきなり給与の差押えがなされる場合がありますので注意が必要です。

4.給料差押えの場合

どの程度徴収されてしまうのか?

(1) 4分の1ルール

本件のような貸金等の場合は、差押えのなされる額は、給与から、所得税、住民税、社会保険料(健康保険、厚生年金、雇用保険等)等の法定控除額を控除した額の、4分の1の差押えが可能となっています。

(2) 法定控除額を差し引いた額が33万円を越えた場合

法定控除額を控除した額が33万円を越えた場合は、33万円を引いた全額の差押えが可能です。

この場合には、上記の4分の1の額と比較して金額が高い方の額の差押さえが可能となります。

5.給与差押えを回避するには

それでは、給与の差押えを回避するにはどうしたらよいのでしょうか。

(1) 弁護士に任意整理の手続きを依頼

定職があり一定額の月々の収入が見込まれる方は、破産や民事再生といった裁判所を介した法的手続きをとらずに、弁護士を利用することにより、任意整理の手続きをとることが可能です。

この手続きは、弁護士が債権者と交渉を行うことにより、最大で60回払いの分割払いでの支払いが認められます。

この場合、返済を遅滞した後の経過利息は取られることがありますが、和解後の将来利息は無しとされる場合がほとんどです。

(2) 弁護士に個人再生、自己破産の手続きを依頼

個人再生自己破産も裁判所の手続きを利用する法的手続きになります。

個人再生は、基本的に、債務額を5分の1程度まで減額した上で、その額を原則として3年間での分割払いを行っていくことになります。

他方、自己破産は、返済額をゼロとする手続きです。

これらの手続きでは、債務額がゼロないし大幅な減額となりますので、今後の給与額を勘案しても返済が困難という方にお勧めの手続きと言えるでしょう。

(3) ベストの手続きとは?

依頼者にとって、上記のどの手続きをとるのが得策であるかは、自己判断されずに、弁護士に事情を話して、メリット・デメリットを比較検討しながら決していくのがベストです。

どの手続きも一長一短があり、加えて、依頼者のご事情、何を重視したいかにより、採られるべき手続きも異なるといえるからです。

泉総合法律事務所には、「催告状や督促状が届いてしまった。」、「支払督促が届いてしまった。」という方が多数ご相談にこられますが、多くのケースで給与差押え等の手続きに至ることなく解決するに至っております。

6.まとめ

泉総合法律事務所柏支店では、これまでにたくさんの依頼者様の債務整理の手続きを行わせて頂いております。

債権者より、催告状・督促状が届いたら、給与差押え等の事態に陥る前に、ぜひ、弁護士に相談されることをお勧めいたします。

多くのケースで、勤務先に知られることなく、依頼者様の借金の問題を解決することができます。

柏市、松戸市、我孫子市、流山市、野田市、常磐線・野田線沿線にお住まい、お勤めの方は、是非、泉総合法律事務所柏支店の弁護士に一度ご相談されてみてください。

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