債務整理

自己破産すると賃貸物件は解約されてしまうのか?

自己破産すると賃貸物件に住み続けられないのか?

自己破産をしたら住んでいる家を追い出されるのではないか、と心配される方もいるかも知れません。

自宅が自己破産をする人の持ち家である場合には、基本的に財産である自宅を処分しなければなりません。

では賃貸物件に住んでいる場合はどうなるのでしょうか。

ここではアパートやマンションを借りている方が自己破産をした場合に賃貸借契約がどうなるのかなどについて解説します。

1.自己破産をしたら今の賃貸物件から追い出されてしまうの?

(1) 賃貸物件は破産者の財産ではない

自己破産をする場合、破産者名義の不動産があれば、原則として換価・処分の対象となります。破産者が現に住んでいる自宅であってもそれは変わりません。

ですが、賃貸物件に住んでいる場合、自宅は他人のものを借りているだけで、破産者の所有物ではありません。

ですから、自己破産をしても換価・処分の対象にはなりません。

では賃貸借契約中に借主が自己破産をした場合、賃貸借契約に何か影響はあるのでしょうか。

そもそも契約期間を定めて賃貸借契約を締結した場合、原則としてその期間が満了するまでは契約は終了しません。

ですから借主が自己破産しても、賃貸借契約は当然終了しません

ですが、当然には賃貸借契約が終了しなくても、自己破産したことが知られてしまった場合、貸主から「出ていけ」と言われてしまうことはないのでしょうか。

賃貸物件に住んでいて自己破産を考える場合には、その点が心配になるかと思われます。

(2) 貸主からの賃貸借契約の解除は可能?

賃貸借契約中に借主が自己破産した場合、そのことを理由に貸主が賃貸借契約を解除することはできるのでしょうか。

この問題については、平成16年に改正される前の民法(以下では、旧民法と言います)では、借主が自己破産した場合には、たとえ契約期間内であったとしても、貸主は解約の申入れをすることができると規定されていました(旧民法621条)。

つまり、借主が自己破産したことを理由に、貸主から賃貸借契約を解約することが可能でした。

ですが、自己破産をしたというだけで賃貸借契約が解約されて住む場所を失ってしまうとなると、破産者がその後生活の立て直しをすることが難しくなりかねません。

そこで平成16年の民法改正により、上記の旧民法621条は廃止されました。

現在、借主が破産したことを理由として貸主から賃貸借契約の解約を申し入れることはできません。

つまり、自己破産をしたというだけで賃貸物件から追い出されることありません

(3) 特約があった場合は?

では、もし賃貸借契約書に「借主が自己破産の申立てをしたときは、貸主は賃貸借契約を解除することができる」といった内容の特約があった場合はどうでしょうか。

このような特約は有効なのでしょうか。

これについては、実際にこのような特約がある賃貸借契約もありますが、このような特約については、一般的には無効と考えられています。

貸主がこのような特約を根拠として一方的に賃貸借契約を解除することは認められません。

2.家賃を滞納していた場合は?

上でご説明したとおり、自己破産をしたことだけを理由に貸主から賃貸借契約を解除され、自宅から追い出されるということはありません。

ですがそれはあくまでも家賃をきちんと支払っている場合の話です。

家賃を滞納している場合は、以下の通り別の問題が生じます。

自己破産を検討しているということは、お金に困っている訳ですから、中には家賃の支払いを滞納している方もいます。

しかし、家賃の滞納は賃貸借契約解除の正当な理由になります。

したがって家賃の滞納が続くと債務不履行を理由に貸主から賃貸借契約を解除されてしまうおそれがあります。

つまり、自己破産を理由に自宅から追い出されなくても、家賃滞納を理由に自宅から追い出される可能性はあります。

現在の自宅に住み続けたいのであれば、家賃を滞納しないよう気を付けましょう。

3.自己破産をしたら滞納した家賃はどうなる?

では自己破産をした場合、滞納した家賃はどうなるのでしょうか。

まず借主の破産手続開始決定前に生じた滞納家賃については、破産債権となり、免責決定が出れば免責されます。つまり、法的に支払義務がなくなります。

ですが、支払義務がなくなっても、家賃を滞納した(支払っていない)という事実がなくなるわけではありません。

そのため、貸主から「支払わないなら賃貸借契約を解除するから出て行って」と言われてしまう可能性があります。

それを避けるには、自己破産の申立て前に滞納を解消するという方法が考えられます。

ただ、自己破産に向けて動き始めた以降は債権者を平等に扱わなければならず、特定の債権者だけに弁済をする行為は偏波弁済として免責に影響が出る可能性があります。

滞納額が少額で、短期間の遅滞であれば、実際には問題とされないことが多いですが、滞納の金額や時期によっては、問題になる可能性がありますので注意しましょう。

これに対し、破産手続開始決定後に滞納した家賃については、免責の対象とはなりません。ですから、自己破産をしても支払いをしなければならないということになります。

そして、滞納が続けば債務不履行により賃貸借契約が解除されてしまう可能性があるのは、破産手続開始決定前に滞納家賃が生じた場合と同様です。

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